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21時のシンデレラボーイ

二人で見たあの星座が 見知らぬ空に傾くよ

一方通行のラブレターを書いている 〜ファンレターのはなし〜


中学生の時に好きだった芸能人のひとりが、ある日を境に姿を現さなくなった。


その人は俳優さんであり、ドラマの番宣か何かで出たバラエティー番組で一躍時の人となった。番組内でユニットを組んで、CDデビューまでした。当時は絶大な人気を誇り、その番組で大きなライブができたくらいである。
……とここまで言うと同年代くらいの人は誰のことを指してるかわかるかもしれない。
調べてみると、今は舞台俳優として活躍しているようで安心した。


この間掃除をしていたら、その人に宛てたファンレターが出てきた。多分、これはわたしにとっての人生で初めて書いたファンレターだ。
内容は要約すると「つらいこともたくさんあると思うけど、辞めないでください。わたしは応援してます。」といったようなことだった。
彼は別に辞めるつもりもなかっただろうし、そういった類の発言はしていないはずだ。その当時の不穏な空気みたいなものを勝手に感じていたのかもしれないし、週刊誌やその類の噂などを信じたが故にこんなことを書いたのかもしれない。いずれにせよこのファンレターが手元にあるということは、勇気がなくて出せなかったのだ。






そんなわたしが、数年ぶりにファンレターを書き始めた。ここ最近は毎月ファンレターを出している。相手は残念ながらその当時の彼ではない。
なんとジャニーズJr.のひとだ。
「何か新しいお仕事が決まるタイミングで」と思いながら書き始めて、ありがたいことに毎月のように新しいお仕事の話がきてるのでペースはだいたい月一くらいで書いている。


送ると決めたその日にレターセットを買ったのだけど、それを眺めてみたら「わたし、好きになったばっかりなのに便箋にたくさん書けるかな」と不安になってしまった。実際に書いてみると案の定「初めまして」と自己紹介したところで何を書いていいか分からなくなった。なので急遽コンビニで10年ぶりくらいにハガキを買った。

真っ白なハガキを前にすると、意外にも書くことがたくさんあって今度は収まりきらないなと思った。でも書くことを厳選して言葉を選ぶようになるし、便箋に書くよりも時間取らないし、飽きっぽいわたしにはちょうどいい!
無駄に集めたマスキングテープのコレクションの中からどれで縁取ろうかな〜これが可愛いかな〜?って思って選ぶのが楽しい。個人的にマスキングテープって可愛いのが多くてすごい集めるけど、使い道がなくてたまる一方だったからな。こうして日の目をみることができて良かった……。

ちなみにわたしにとってのファンレターのメリットは、一方通行で「あなたのここが好きです!この雑誌のこの部分が良かったです!」と書けるということだ。小さい頃お手紙交換を自分の元で止めてしまう癖があった自分にとって、お返事を期待せずに自分の好きなタイミングで送れるってところがすごく気が楽だし、続けやすい。
あ、住所氏名に関してはお返事期待してないけどちゃんと書いてる。わたしが彼の立場だったら、いくらファンレターでも差出人不明の封筒やハガキちょっと怖いかなって思うからね。

あと、ファンレターを書いてみると、不思議と自分も頑張ろうって思える。前述した通り、送り始めたタイミングからずっと彼には新しいお仕事がやってきているのでそのことについて書くことが多い。そうすると「あ〜、彼こんなにたくさんお仕事頑張ってるんだなぁ……わたしも頑張らなくちゃ!」って気持ちになる。彼はわたしと同い年だから、なおのこと。あと、言葉にして書いてみるとこんなにたくさんお仕事あったんだな、うれしいなって単純に思う。わたしの気持ちの面的にもファンレターを書くという行為はプラスになっている。

彼の仲間の中には「(ファンレターで)アドバイスをくれたり……」と言っている子もいるくらいなのできっと彼らのファンレターには、たとえば「もっとこうして欲しい!」とか「この髪型は嫌!この髪型が好きだから戻して!」とか(あくまで例えだけど)好きという気持ち以外にもいろいろなことが書いてあるんだろうなと思う。そういうことを書いてあげたほうが彼のためになるのではないかと思ったりもするけど、今のところはわざわざ書くほど指摘したいこともないので書いたことがない。今後もしかしたら書くことがあるかもしれないけど、ファンレター=ラブレターくらいに思ってるうちはハガキ1枚分思いっきり彼を褒めちぎってあげたい。


完全に自己満で書いてるにすぎないファンレターだけど、何かあった時に彼の頑張るちからになったらいいなとは思う。
これからも自分の気持ちが続く限りはこの一方通行のラブレターを書き続けるつもりだ。