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21時のシンデレラボーイ

二人で見たあの星座が 見知らぬ空に傾くよ

彼らの一部 ―映画『ピンクとグレー』を観た―

この記事は映画『ピンクとグレー』個人的な感想記事です。ネタバレ、個人の解釈も含みます。

 

 

 

ようやく映画『ピンクとグレー』を観た。予定カツカツだったけど無理やりこじ開けて観て来た。その数10を超える課題がまだわたしには残っている。恐ろしい恐ろしい……。

 

ていうかもとはひとりで観ようと思っていたのだけど、ひょんなことから友人と見ることになった。それも原作未読の男の友人。

「ピンクとグレー?あぁ、加藤シゲアキくんの?カサアリ面白かったし、すごく気になってたんだよね~……え、ひとりで観るの?!俺も観たい!」

そういえば、読書好きな彼に『傘をもたない蟻たちは』を数ヶ月前に薦めたのだった。なんでピングレ観たいって急に言い出したんだろうって思ったわ。

加藤シゲアキのアイドルの面を知らない、原作『ピンクとグレー』の世界を知らない彼がこの映画をどんな風に見るのか、単純に興味があったので一緒に見に行くことにしたわけですが、

 

ま~~~~面白いね!!!!!

 

原作既読の人と見る面白さってのもあると思うんだけど、未読の人と見るとその世界を知らないからこその着眼点だったり反応だったりといったものが見れるので、また面白いんじゃないかな。目から鱗!何それ面白い!って思ったのは覚えてるのに、ついに待ち焦がれた映画を観てしまった!っていう興奮からほとんど彼の考察的なものを覚えていないというわたしのポンコツさよ……

 

ほんとは原作未読の人と既読の人の感想比べてここが違うんだなーとか覚書したかったんだけどとりあえず、自分用に思ったこと書いとく。とっちらかった感想と疑問。ネタバレめっちゃする。







 ・これが裕翔くん初主演映画なんだなぁっていう。単純に感動。だってこれから裕翔くんが俳優さんのお仕事をして何かあるたびに「『ピンクとグレー』で映画初主演を果たす」って言われるんだよ?!すごく嬉しい。


・そしてそれを支えて俳優としての裕翔くんを引き出した菅田将暉くんとの演技での駆け引きみたいなものがすごく小気味良くて好きだなと思った。


・あ、思い出した。「菅田将暉、鬼ちゃん(auのCMでのキャラクター)のイメージしかなかったから前半はおどおどしてたのに後半気持ち悪いくらいウザくて振り幅すげえなと思った」とは言ってた。友人が。


・原作のごっちとりばちゃんは最後「同化に等しい状態になる」けど、映画のごっちとりばちゃんは「決して同化できない」という結論になるところが面白いなあ。加藤シゲアキは1+1=1にどちらかといえば肯定的なんだけど、行定勲はそれを許さないみたいな。


・ライターを交換したところは原作でも印象的だったんだけど、映像で観るとなんだかお互いの一部を交換したように感じた。その高価なライターがあることで河鳥大が白木蓮吾に縛られてる感じ。逆にキャバクラのライターってなんとなくりばちゃんにとっての平穏みたいななものを表してるのかなとか。そのライターは多分りばちゃんのもとには戻らないだろうから、りばちゃんにはもう普通の平穏って手に入らないのかなって思った。

最後、ごっちのポスターに向かってライター投げるのってごっちに「返す」ような感じを受けた。あの瞬間はっきりと、河鳥大でありりばちゃんである「河田大貴」が、白木蓮吾でありごっちである「鈴木真吾」と別の道を歩み始めたんだな、と。ライターというごっちの一部を「返す」ことでりばちゃんはりばちゃんとしての「個」に対する覚悟を見た気がする。


・あのポスターのRENGO SHIRAKIの文字、グレーの世界になってから一回だけ映ったときは「GO」の部分なかったように思ったんだけど、単純に夜だったから?

最後あのポスターが映ったときは「GO」あったし、赤文字だったから余計に気になった。りばちゃんが前に進むという意味での「GO」という風にも取れるし、行定監督の作品「GO」にも取れるし(さすがにこれは深読みしすぎだとおもうけど)。


・原作ではごっちは死ぬ瞬間に、お姉さんが死に際に見た景色っていうのをきっと見て姉を「分かる」ことができたし、りばちゃんはあのラストシーンで首を吊るところでごっちを「分かる」ことができたんだろうなっていう解釈。(ちなみに私は原作りばちゃんはあのまま死んでしまったんだろうなと思ってる)

でも映画はごっちは死んでも姉のことを「分かる」ことはできなかったし、りばちゃんはごっちのことを「分かる」ことはできなかったんだろうな。分からないことだけが分かったって感じ。

 

・シゲアキ先生出てるの知ってたのに普通に探すの忘れてた。それくらい話にのめり込みすぎてたというのもあるし、 まぁわたしが自担も見つけられないほどのポンコツであるということでもある。


・原作はりばちゃんにとっての「メリーバッドエンド」な感じが強かったけど、映画はりばちゃんにとって「救われたが故の絶望」だったよなぁと思ったり。


・ていうか映画で6つの遺書の意味って果たしてた?(1番の疑問)




1回目には見つけられなかった作家先生を見つけるためにもう一回見に行く予定。来週には課題は10より少なくなってる予定だからご褒美と思って、神様、許してほしい。



追記:

そういやわたしが入った回は男の人が多かった。中年の男性が数人、男子高校生・大学生と思わしき若者数人、20代後半くらいのお姉さんと主婦の方と私たち、みたいな感じだった。まぁ群馬の平日の映画館ってこんなもんなのかな。

中年の男性の方々はどこから興味を持ってあの映画に来たのかなぁ。CMとか告知を見て?普通に映画好き?それとも原作を読んで?とても気になるところ。何がきっかけにしろ嬉しいんだけど、「原作を読んで」だったらシゲアキ先生のファンとしてほんとにほんとに嬉しいな。